ラングドンとキャサリンは、どのようにして界域の中へ侵入するのでしょうか。界域の真相を掴み、キャサリンの原稿を抹消した理由を明らかにして、物的証拠を持ち帰ることはできるでしょうか。ゴーレムは、どのようにして界域を破壊するつもりなのでしょうか。第2部の続き、第40節からいながら旅を続けます。
第2部 界 域(承前)
40 ポテルヌからの侵入
ラングドンがキャサリンと一緒に車を降りたのは、フォリマンカ公園が崖下から東へ延びる十字架砦でした。

ラングドンは、大使公邸でネーゲルがスピーカーフォンでフィンチと話したとき、フィンチがネーゲルに十字架砦の封鎖を指示したことから、ここに何かの秘密があるとにらんだところ、ネーゲルからゲスネルのために十字架砦を獲得したのがほかでもないQであるという事実を聞き、界域へのもう一つの入口、中世の要塞における「ポテルヌ」すなわち「裏口」を意味する秘密の避難路がそこにあるという確信を強めたのです。

ラングドンは、壁際の白いソファーが記憶された映像からずれていることに気づきますが、キャサリンに促されてエレベーターに向かいます。今朝ここを訪れた際にRFIDリーダーに気づいていたラングドンは、ゲスネルのカードがあればエレベーターでもっと深いところまで行けると考えていたのです。

ラングドンとキャサリンはエレベーターで1階下のラボに下りますが、RFIDカードがなくなっており、ゲスネルの親指も切り取られていました。カードを奪った人物が指紋認証のために親指も奪っていったのです。手詰まりかと思われましたが、ゲスネルがスマートフォンにRFIDカードのNFCタグクローンを登録していたのを発見し、パスコード、顔認証、そして指紋認証もなんとかクリアして界域への侵入を果たします。
41 フォリマンカの地下シェルター
界域の中で意識を取り戻したゴーレムは、システム/ユーティリティへリフトで下ります。一方、ラングドンとキャサリンは、磁気浮上式の地下交通システムに乗車し、フォリマンカ公園の北端に到着し、保安検査所と思われる場所を通り抜けます。
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ここから先は、フォリマンカの地下シェルターを紹介しながら旅を進めます。第33節で紹介したポッド・カルロヴェム通りに面した入口から入ります。最寄りのトラム駅は、ポド・カルロヴェム駅又はヌセルスケ・シュディ駅(6番線、11番線)です。公開スケジュール等については、こちらを参照してください。
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シェルターは、この見取り図のようにトンネルが繋がっており、広さは1,332㎡で、1300人(一人当たり0.8㎡)を72時間収容できたそうです。

入口(見取り図の右下の✕印)を抜けると、”灰の水曜日”と題する1945年2月14日のプラハ空襲に関する展示が並ぶトンネルに入ります。

床には投下された爆弾の不発弾や残骸も置かれています。

見取り図①の倉庫に至る逆コの字形エリアの最初の扉を抜けて振り返ると、出口方向に見えるのがこちらの換気装置です。

立入禁止のため倉庫の画像はありませんが、大型の貯水タンクが2基あるそうです。三つ目の鉄の扉を抜けて、奥に進みます。

ゴーレムは、狭苦しいコンクリートのトンネルを進みました。写真は見取り図①から②に至るトンネルで、プラハにある他のシェルターの画像などが展示されています。

見取り図②にあるメンテナンス室です。プラハサービス管理局が使用しており、一般者は立入禁止のエリアです。

メンテナンス室の前で右へ折れた先のトンネルです。

シェルターの図面を広げた机があり、チェコ政府観光局のサイトに「司令室」とある場所を思わせるエリアです。
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机の前に貼られているのは、シェルター使用時の遵守事項のようです。

傍にはプラハ2区の避難計画の概要図も貼られています。

そのトンネルを突き当たると、見取り図③の女性用トイレがあり、ここから左右に通路が分かれています。
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女性用トイレの内部です。トイレの奥(見取り図④)には、後で紹介する重要なものがあります。

シェルターには、空気処理ユニットのある部屋があり、写真は集塵硝化装置のある第1ダストチャンバー(集塵室。見取り図⑤)です。

見取り図の番号順(見学順路)に従い、左方向に進みます。

こちらの第1空気ろ過室(見取り図⑥)では、第1ダストチャンバーで集塵硝化された空気からフィルターで粉塵や化学物質を除去し、円筒形のタンクの中の活性炭で二酸化炭素を吸収して、最大で毎時1000㎥の空気を供給しました。

ゴーレムも、発電所やポンプ、空気処理ユニット、制御盤などの機械のある部屋が並び、鋼管や配管、分厚い絶縁材で覆われた電線が延々と続くトンネルを進んだようです。
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更に奥へ進みます。

OŠETŘOVNAと表示された負傷者や病人の救護エリア(見取り図⑦)です。

現在は、パネル展示や記録映像が流されています。

ラングドンとキャサリンが立ち入った場所も、高度な医療機器や手術室のある医療エリアでした。
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ゴーレムは、界域の心臓部の下に背骨のように延びる100m近くある通路を進みます。

こちらも長いトンネルが続きます。

共用エリアと呼ばれる場所(見取り図⑨)には、避難した住民が座るベンチが置かれています。トンネルは突き当りで90度左へ折れ曲がっています。

こちらの第2空気ろ過室(見取り図⑩)では、第1空気ろ過室と同じ処理をしますが、ろ過ユニットは2基あるようです。

その向かい(見取り図⑪)は、男性用トイレになっており、こちらの奥(見取り図⑫)も後で紹介します。

更に奥に向かうと、ASANACEと表示された衛生室があります(見取り図⑬)。屋外で攻撃を受けた後にシェルターに入った住民は、共用エリアに行く前にここで洗浄を受けなければならないとされていました。
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扉を抜けたところにあるシャワー室(SPRCHY)です。左奥の部屋に進みます。

最後の部屋にはバスタブが設置されています。部屋の奥には排気装置と書かれたダクトが見えます。黄色の矢印に従い、右側へ出ます。見取り図⑭の非常口と⑨の共用エリアの位置関係からすれば、実際の使用時は見学順路とは逆に通ったのでしょう。

ラングドンとキャサリンは、次に立ち入ったVR実験室で幻覚剤を見つけ、界域では薬を投与して人為的に体外離脱状態を体験させているのではないかと推理します。
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見取り図によれば、3つの扉を抜けて、フォリマンカ公園に出る非常口(見取り図⑭)へ続いています。後で紹介します。

見学順路に従って通路を折り返し、右側の扉(見取り図⑮)に入ります。ゴーレムは、潜水艦の水密扉に似た楕円形をした鋼鉄のドアを開け、標識にSMESとある関係者以外立入禁止区域に侵入します。

見取り図⑮の部屋には、1955年製のシュコダ製3気筒ディーゼル発電機と手動移送ポンプ付き貯蔵タンクがあり、この発電システムにより、シェルターの給水、換気、照明などを稼働させていました。

ゴーレムが標的としたのも界域のエネルギー源で、SMES(超伝導磁気エネルギー貯蔵)という、幅5m、高さ1mの巨大なドーナツ形の外観をしており、超伝導コイルの磁場に溜まった磁気エネルギーを無限に循環させ、そこから必要なエネルギーを吸い出すシステムでした。
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部屋の突き当たりを左へ折れた見取り図⑯の部屋は、吸引した空気を集塵、硝化する装置を備えたダストチャンバー(集塵室)です。ディーゼル発電機の排気システムも備えています。

SMESでは、超伝導コイルを臨界温度マイナス260度より低く保つため、12本のタンクから液体ヘリウムをSMESに送って冷却していましたが、ゴーレムは、ヘリウムの供給を遮断してコイルの温度を上げ、システム内の液体ヘリウムを沸騰・急膨張させて爆発させようと考えていたのです。
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ここまでの見学は、こちらの動画も参考にしてください。
42 フィンチの探索
空港からプラハ中心部に向かうエヴロプスカ通りで渋滞につかまっていたフィンチにCIA長官から電話が入ります。グレゴリー・ジャッドは、ネーゲルが今回のプロジェクトの秘密を公表すると脅迫してきたと伝え、速やかに対処するように命じます。フィンチは、ネーゲルやハウスモアに電話をかけますが、いずれも応答がなかったことから、行き先を大使公邸から十字架砦に変更します。写真右の鏡張りの建物は、〈ボジスラフカのショッピングセンター〉です。

十字架砦に到着したフィンチは、ハウスモアもネーゲルが派遣を約束した警備部隊も見当たらないことに激怒します。

ハウスモアに電話をかけると、近くで鳴り始め、着信音を辿ってソファーの下からハウスモアの遺体を発見します。

フィンチは、自分の手でこの危機を処理しようと、ハウスモアのSIGザウエルを握って界域に下り、交通システムから保安検査所を通り抜けます。そして、この場所を見た者は誰であれ逃がすわけにはいかないと、医療エリアから侵入者の探索を開始します。
43 フォリマンカの地下シェルター
ラングドンとキャサリンは、中央廊下から両開きのドアを抜け、左の壁の引っ込んだ一角にある回転ドアからRTD(研究技術開発)に入ります。キャサリンは、そこで見つけた最高機密のバインダーから、キャサリンが原稿の中で未来への提案として説明していた人工神経細胞の開発に界域が成功していることを発見します。
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女性用トイレ(見取り図③)前の分岐ポイントに戻って、地下シェルターの紹介を続けます。

女性用トイレ前を右方向へ進みます。矢印の上にドイツ語でAusgang(出口)と書かれています。突き当たりを左へ曲がります。

備蓄品らしき木箱が置かれています。

見取り図⑱と⑲の場所には、遺体安置所があったそうです。

現在、中は物置となっているようです(こちらの動画4分12秒参照)。

続いて、このひと際狭い通路を進み、中ほどの扉を右に入ります。

KYSLÍKÁRNAと表示された酸素室(見取り図⑳)では、空気ろ過装置に接続された酸素ボンベにより、酸素濃度が21%に保たれた空気を吸引することができたようです。

先ほどの通路の奥の扉を左に入った部屋がSPOJOVATELNAと表示された通信室(見取り図㉑)です。

ケーブル式電話交換機が設置され、熟練した2名の操作員によって操作されていたようです。

キャサリンは、界域が開発したテクノロジーは、23年前に自分が博士論文の中で仮説的に設計したものと全く同一で、CIAによって盗まれたものだと主張し、指導教授がキャサリンに特許の出願をさせたこと、それはキャサリンの論文が賞に落選した本当の理由を知った教授がキャサリンを守ろうとしてやらせたものではないか思われること、特許は拒絶されたものの、拒絶のスタンプが押された特許出願書の全頁を今回の原稿に盛り込んで本に載せることにしていたことを語り、ラングドンは、昨夜キャサリンが特許を出願したことはないとゲスネルに嘘をつき、そのことをゲスネルから聞いたフィンチがキャサリンが暴露本を出そうとしていると考え、それを阻止しようとしたのだろうと結論付けます。
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その頃、ゴーレムは、フォリマンカ公園の人気スポットとなっている、《スター・ウォーズ》に登場するロボットR2-D2に見立てて塗装したドーム形の換気ダクトの真下にいました。本作は冬の設定ですので、雪景色の画像で紹介しますね。

実際のR2-D2の真下は、第41節で紹介した、女性用トイレの奥、見取り図④に当たり、説明書には「換気ダクト兼圧力解放装置付きの緊急出口」と記されています。

「天井で丸い穴が直径2m以上の口を開け、その穴から鋼鉄の導管が真上に延びている」との作中の描写(下巻187・8頁)とはだいぶ違います。
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写真は、見取り図㉒にあるPOZOROVATELNA(展望所)を下から見上げたものですが、ダン・ブラウンはここをイメージして描写したのかもしれませんね。

地上に当たるベレフラツカー通り近くには、このような細長い窓付きの展望所があり、地表の状況を観測できるようになっています。

因みに、男性用トイレの奥、見取り図⑫にも同じような緊急出口があり、ある人気キャラクターの真下に当たります。

本作には記述されていませんが、その人気キャラクターというのは、これまたアメリカ映画《ミニオンズ》に登場する、二つ目のミニオン・ボブです。
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なお、ドームを後ろ側から見ると、一つ目のミニオン・スチュアート(髪型がわからないので、カールかもしれません)になっています。
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ゴーレムは、排気孔の中をよじ登り、ハンドルを回して排気孔カバーを閉じて密閉し、ヘリウムが気化した場合の緊急排気孔を塞ぐとともに、12個すべてのバルブを回して液体ヘリウムのSMESへの供給を完全に遮断します。
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一方、ラングドンとキャサリンは、界域がサーシャやドミトリ・シセヴィッチというロシア人の癲癇患者を対象に人体実験を行っていたことを知り、証拠のバインダーを持って逃げようとしますが・・・。拳銃を持った誰かが近づいてきます。
44 界域の目的
地下シェルターの見取り図㉒の位置に戻って、ベレフラツカー通りの非常口(見取り図㉓)へのトンネル進みます(こちらの動画をご覧ください)。

突き当りで右に90度折れます。
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ラングドンとキャサリンは、逃げるうちに防爆シェルターを思わせるドーム形天井の部屋に足を踏み入れます。部屋の中央が一段高くなっていて、20台のワークステーションが配置されたコックピットのようになっており、周りには魚雷形の金属ポッドが放射状に並んでいます。ゲスネルの研究所で見たポッドの進化版のようです。

キャサリンは、ここは命における最も謎めいた秘密、脳の究極の変性状態を明らかにするために設計された「死の研究所」だと言い、ここで何が行われているのか全て知る必要があると言います。
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次のトンネルは奥で左に90度折れています。

背後から銃声が響き、拳銃を構えたフィンチが現れ、界域は科学プロジェクトではなく軍事諜報を目的とした次世代の遠隔透視システムだと、ふたりにすべてを説明します。この施設が稼働すれば、ポッドに入れて臨死状態にし、肉体から意識を解放した体外離脱状態の被験者が、いわば”意識の飛行者”として見た映像を、脳に埋め込んだインプラントを通じて記録できるようになり、コックピットにいる”精神の案内人”が、彼らを見えないドローンとして世界のあらゆる場所へ送り出してすべてを観察する、敵に対抗する究極の監視装置となるというのです。そして、キャサリンの論文は、CIAの息のかかったスタンフォード研究所の者を審査員に送り込んでいた例の賞の書類審査で見つけたと明かしました。

暗闇の中から不気味な声がして、空気圧式リフトが上昇し、床の下からゴーレムが現れます。ラングドンはその怪物がプラハのゴーレムだと気づきますが、ゴーレムは、痙攣を起こしたように装って床へ倒れ込むと、横にしゃがみ込んだフィンチの胸にスタンガンを押し付けます。フィンチが顔から床へ倒れ込むと、耳をつんざくようなサイレンの音が鳴り響きます。ゴーレムは、この施設はまもなく爆発すると警告し、「20秒だ!行け!」と叫んでふたりに避難するように指示します。そして、ゴーレム自身は、自分はこれまで何度も死んだと言ってその場に残り、フィンチをポッドの中に閉じ込めます。
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ここが見学の最終ポイントの見取り図㉓の非常口です。シェルター全体の見学内容は、こちらの動画も参照してください。

非常口から外に出ることはできませんが、ベレフラツカー通り近くのこちらの場所に通じています。
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シェルターの見取り図と周囲の地図を重ねると、こういう位置関係になります。

45 爆 発
ラングドンとキャサリンは、ドーム形の部屋から飛び出して、通路突き当たりの階段を駆け上がり、施設内の混乱に乗じてその場にいた従業員の後について出入口に向かいます。写真は、見取り図⑭の非常口までのトンネルです。緩やかな上り傾斜になっています。

しかし、目の前で駐車場の扉が閉じ、内部に閉じ込められてしまいます。こちらは、見取り図⑭の非常口の扉です。

ふたりは、逃げ込んだ車が逆さまになって、痣だらけになりながらも、何とか爆発の衝撃をやり過ごします。ただ、証拠のバインダーが入ったバックをなくしてしまいます。
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その頃、十字架砦に通じる道沿いの木々の間に大使のSUVを見つけたカーブル軍曹は、大規模な揺れを感じ、フォリマンカ公園の中央部が隆起し、やがて白いガスが噴き上がるのを目撃します。

隆起した場所は大きく割れて穴が開き、瓦礫の山ができていました。
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一方、ゴーレムは、爆発の直前、地下交通システムのトンネルまで辿り着いていました。爆風に吹き飛ばされた後、走行路で立ち上がったゴーレムは、脱出してサーシャを解放しなくてはならないという思いで、十字架砦に向かって漆黒の闇の中を懸命に進んでいきました。写真は、見取り図㉓の非常口までのトンネルです。
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十字架砦の地下プラットフォームに辿り着くと、サーシャへの思いを糧にして、力いっぱい跳びあがってプラットフォームに全身を引き上げます。すると、暗闇の中に十字架砦へ通じるエレベーターのボタンが光っていました。
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ラングドンとキャサリンは、隙間から差し込む陽光を手掛かりに出口の扉に向かい、外側へ曲がった扉の下の隙間から外へ這い出ます。ふたりが着いたのは、先刻目にした三方を柵で囲まれた重警備の建設現場の出入口でしたが、写真はフォリマンカ公園のヌセルスキー橋下付近にある見取り図⑭の非常口の外側です。
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非常口の前には、チェコの彫刻家イジー・クリシュトゥフェクによる《服を脱ぐ像》が立っています。彼は、人間の成熟という現象に主眼を置き、特に成人の入口に立つ少女をモチーフとした作品を多く残しています。

身分証を見せろと兵士から銃を向けられますが、そこへカーブル軍曹が現れ、ふたりを連れ出します。カーブルからCIA長官の命令でネーゲル大使が拘束されたと知らされ、長官のリストの次に載っているのは間違いなくラングドンたちの名前だと言われます。
46 CIA本部/アメリカ合衆国大使館
ラングレーのCIA本部では、ゲスネルの詳細な告白動画を見たジャッド長官が、ネーゲル大使からの通信を待つ間、この件が手遅れにならないうちに封じ込められるのを祈りながら、1970年代の遠隔透視プロジェクトの開始から、スターゲイト計画としての始動、1995年の情報漏洩に伴う計画の失敗宣言、2015年のニューズウィーク誌の計画に関する暴露記事などを思い出し、なお遠隔透視は秘かに続けられ、地下深い世界で進化した計画として界域プロジェクトが生まれたことを回想します。

ネーゲル大使との通信回線が繋がると、長官は、ネーゲルの手錠をはずさせて人払いをすると、ネーゲルを拘束したのは保護のためだと言って、ゲスネルの告白内容を正当化するよう言い分を述べた上、フィンチに強大な権限を与えたことを悔やんでいる様子を見せます。そこへ、カーブル軍曹からフォリマンカ公園で大規模な地下爆発が起こったとの報告が入ります。
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今回の投稿での旅はここまでです。ラングドンとキャサリンは、ゴーレムによってなんとか命を救われましたが、物的証拠をなくし、身の安全を確保できるでしょうか。ゴーレムは、これからどうするのでしょう。サーシャは、どこにいるのでしょう。
次回は、第2部の続き、第40節からいながら旅を続けます。